新型コロナ流行下においても女性の意思と気持ちを尊重した授乳支援を呼びかける声明を発表しました。 

NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会では、「COVID-19流行下での授乳支援についての声明」を5月9日付けでホームページ上に発表しました。当協会は、母乳育児支援の国際認定資格をもつ医師や助産師などの多職種の専門家集団です。厚生労働省では新型コロナウイルスに関連した妊産婦向けの電話相談窓口を開設しており、当協会会員も対応にあたっております。新型コロナウイルス感染症流行に伴い、妊娠中や産後の女性が対面で受けられる支援の機会は減っており、その中で不安や孤独に苛まれる方が多くいらっしゃることを肌で感じています。
今回の声明は、保健医療従事者が適切な情報を提供し、授乳に関する不安や心配事に対応し、母親が自信をもって授乳方法を選択できるように支援するために作成しました。情報はこれまでに発表された国際機関や各国の学会による推奨、学術論文等に基づいています。日本小児科学会、日本新生児成育医学会、日本産科婦人科学会などから発表されたCOVID-19についての推奨にも、授乳についての内容が含まれています。今回の私たちの声明では、さらに踏み込んで以下の3点を保健医療従事者に呼びかけています。

1)COVID-19発症の有無にかかわらず妊娠の早期から女性や家族に望む授乳方法を実践するための適切な情報提供を行い、女性の意思と気持ちを尊重した授乳支援を開始する

2)電話やオンラインで診療や支援を提供している開業助産師や医師、NPOとの連携なども検討し、妊娠中から産後まで継続した授乳支援を提供する

3)コロナウイルスに感染している、または感染疑いの女性が出産に至った場合、WHOなどの国際機関や海外の多くの学会では一律の母子分離を推奨していないことを踏まえた上で、日本での母子分離の妥当性や母子分離が必要となった場合の心理的援助や養育支援の方法についての早急な議論を開始する

声明の全文は以下からお読みください。
https://jalc-net.jp/covid19_jalc.html

日本新生児成育医学会ホームページ上からもご確認いただけます。
http://jsnhd.or.jp/info/cdvid19_warning.html

2020年5月15日
NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会
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